新宿のホテルの窓から見えるちょっとユニークなタワーは繭をイメージしたデザインらしいです。カイコが作る繭とはいかにも日本らしい発想です。この中に3つの学校があり、約1万人の学生が通うそうですから、さすが東京といった感じです。
地価が高い東京では上の空間を使う事で広い面積を確保する必要があり、高いビルが増えていますが、このビルは最も高いうちの一つでしょう。左隣のビルと比べても抜きん出て高いのが分かりますが、デザインのせいか威圧感がなくてそんなに高いビルだと思わせない効果があります。いいデザインです。
モード学園コクーンタワーという名のビルだそうですが、設計は丹下都市建築設計、施工は清水建設がしたそうです。
丹下といえば丹下健三と思いきや今は息子さんの丹下憲孝(たんげのりたか)さんが後を継いでいます。このビルも彼の作品でその父の才能は見事に継承され開花しています。
丹下健三さんの建築と言えばいわずもがな東京都庁舎でしょう。都庁が新宿に移転して来て街が変わり時代が変わったのを覚えています。都庁は建物ではなくてもう街全部を設計したという感じになっていますね。あれから新宿は変わりました。国際的な都市となった気がします。都庁からスタートする東京国際マラソンもその一つです。
子供の頃は父親に手を引かれて新宿で電車を乗り換える際、駅の通路は右も左もホームレスの人々でいっぱいでした。それが一般的な新宿のイメージとなっていたと思いますが今は全く変わりました。
思うに形とかデザインが人に与える影響は大きいと思います。自動車でも売れるのは性能よりデザインが優先するような気がしますが確かめてはいません。
ただ一つだけ言えるのはトヨタのプリウスという車はとんでもないデザインだと思います。新型の事です。あれはやっちゃいけません。後ろから見るとまるで裃(かみしも)が走っているようです。思わず脇差を持っていってあげたくなります。
設計者は大いに反省しなくてはなりません。
しかしデザインよりも性能重視だという意見もあるでしょう。それは全くそのとおりです。車に限らずすべての物に共通するのは性能が最重要であることです。その性能を制限することなく限界まで形を整える事がデザインなのでしょう。
両者は相反するものなのかも知れませんが、お互いがお互いを生かしあえるギリギリの接点。まさにそこが愛の結晶点と言える気がします。